■へんないきもの2 雑感

へんないきもの

へんないきもの

書店で「へんないきもの」の第二弾が平積みされていたので、購入。(写真は1の方)
今回もユニークな生き物達の生態を楽しませてもらった。
この世にはなかなかどうして変な生き物がいるものだ。進化とは不思議の極地である。

しかし、今回どうしても気になったのは書き手「早川いくを」の極端な人間や社会、科学、文明批判論調である。

前回もそういう空気が全く無かったとは言えないが、
今回の書き様ははっきりいって異常である、いくつかの生物の項目では面白生物には一切触れずに、全く関係の無いとってつけたような陳腐な文明批判がほぼ全てにわたって載せられていて、もはや何がなにやらわからない。

環境破壊、絶滅の危険、ぐらいまでは関係があるとは思うのだが。
企業買収や外交問題、文明批判、アナーキズムを論じるに置いては「へんないきもの」という本において何か意味があるのだろうか?

特に文明批判は本の内容と全く矛盾していて、書き手がこれら本に載っている面白生物達を知ることが出来たのはまさしく文明のおかげであり、深海世界やミクロ世界の開拓、生態研究の恩恵あってこそ知の体系として作者が知ることが出来たのだが。
そこを置いておいて、愚かな人間でまとめるのはそりゃあまりにひどいなと言わざる終えない。

そういえば、私は以前こういうとってつけたような文明批判本を読んだことがある。

トンデモ本の世界」これも結構ヒットした本なのだが、文章の書き方といい、テーマを極めて個人主観的に面白おかしくきっていく手法、善悪の視点のぶれ方。
これは結構「早川いくを」と似た空気を感じる。