■異世界麺物語

もし異星人やら、異次元人やらが存在したとして、果たしてどのような社会を構築しているのだろうか?
とはまたSFチックなネタである。
なんというか、ひねりがないというか、安直というか。



「まず、麺料理だけは外せないね。」と、これが本題なのだ。


何故なのか?私にも一応ながら理由というか根拠というか、意味があったりするのだ。
まあ、聞いて欲しい。
例えば、他の主食を考えてみよう。まずはパンである、この食物も大きく世界で食されている食物だ、この食物が異世界で食されている可能性はないだろうか?
だが、パンは環境に大きく左右されると思われるのだ、おそらくパンらしきものは異世界にも存在するだろうが、問題はイースト菌である。このばい菌が存在しない限りパンはパンにたらず別の未発見の菌による「全く別の何か」になっている可能性が非常に高い。


次に飯を考えてみよう、これは言うまでもなくコメがなければ話にならない。
異世界に豊富なイネ科の食物が群生しているとは限らず、やはり異世界の住人の主食がコメである可能性は低い。


次に肉、これは食されている可能性は高いと思われるが。肉を主食にするということは延々と狩猟文化から抜け出ることはないと考えられる、今日我々が文化と呼ばれる水準に至っているのは農耕・牧畜のおかげであるといえる。いくらなんでも狩猟だけをしているわけにもいかないだろう。
そんな異世界の住民が発見されたとして主食が肉だ。といってもそれが食文化といえるのかどうか定かではない。むしろ、肉食の新たな生き物が発見されたと考える方が正しい。
牧畜文化はとても惜しいのだが餌の面で難儀するであろうと考えられる。
食文化という観点からもありうると思われるがいかんせんそれ以上の文化の段階に移行しずらい。言うまでもなく産業革命と人類の数の上での増加は粉が深く関係している。


では、本命の麺、これはどうだろう、まず粉さえあればなんだって麺になる。
粉のない食文化というのは今のところ世界を見渡しても考えられない。
というより、物理的に粉にならない食物というのは存在しないのではないか?
また、日本・中国・イタリア・と世界に幅広く伝播し様々な種類に分派する可能性も秘めている。
なにより、環境に依存することなく人類が自ら考え出したという歴史は思いのほか大きい。これは必然であって偶然であはない。つまり、粉の最適化、効率化という面で麺類は優れており、保存に関しても言うことがない。この過程を他の世界で辿らないはずがないのだ。
何せ様々な環境での試行錯誤の末の結果であるので、その答えは他世界でも容易に同じ解になるはずだ。


どうであろうか、どのような異世界の住人がいたとしてもおそらく麺は食されているだろう。
だが、麺を食べる宇宙人をどんなSF作品でも見たことがない、あるのはカップヌードルのCMぐらいだが最初から無重力空間で生まれた生物のように吸い込むような食べ方は絶対しない、当然箸かフォークを使うべきだ。(個人的には私は箸が望ましいと思うが)麺があるなら必然的に箸もあるはずなのだ、あんなのは邪道である。私はマジなのだ。


ああ、真面目なSF作品で麺を食べる宇宙人を見てみたいものだ。といっているとスパゲティが茹ってきたのでこの辺でお粗末である。