ニコニコは搾取?


この問題は深刻だ、ニコニコ動画は最初からいきなり難所にぶち当たっているといってもいい。
例えるなら、青洲の曹操軍かはたまた孫堅の虎狼関かって余計わかりにくいわ。

詰まるところ。
現在のニコニコユーザーの性質から見ればアニメさえニコニコできればよいのであって。
アニメでニコニコできなければ、一体どのコンテンツでニコニコするのだ?ということでもある。

物議をかもし出しているこちらでも紹介されているアニメ製作価格表を見てみよう。
ニコニコから消されるアニメのDVDは買うべきじゃないより、

スポンサー
 ↓
5000万円 
 ├───→1000万 広告代理店
 ↓ 
4000万円
 ├───→2000万 放送局(キー局)
 ↓ 
2000万円
 ├───→1200万 放送局(地方局)
 ↓ 
800万円
 ├───→数百万 元請けプロダクション ※実際の制作費は1000〜1300万
 ↓ 
下請け
 ├───→数百万 下請けプロダクション
 ├───→1.6万〜 声優(30分アニメ1話) ※新人は8000円
 └───→3万〜  アニメーター(月収)  ※原画なら動画より上

大元ソースはこちら

この表を見る限り、実際アニメ製作にかかる費用は1,000万から1,300万前後だということがわかる。
そして、1,000万では足りずDVDの売り上げで元を取っているのだという。
まあ、元ソースの経済産業省でこのモデルが一般的なのかどうかといわれると定かではないのだが。
この表が信用に値するデータだとして話は進める。


この一見、中間搾取万歳、奴隷万歳のように見える構図だが、実際はたしてその通りなのだろうか?
TV局の内情に詳しいわけではないのだが、
スポンサーというのは一般的にアニメに金を払っているわけではない、CMに金を払っているのである。
要するに広告料というわけだ、おもちゃやグッズを売るため、はたまた子供にケロッグコーンフロストを食べさせるためにアニメを作っているのである。

だから新聞の広告料のように、広告料は広告規模に対して支払われるのであって、決してアニメ製作に対して支払われているものではない、例え中間搾取がなくなろうともアニメ製作に5,000万円の金が使われることはないのだ。


そして、アニメは放送されなければなの価値も無い、電波に乗ってこそ宣伝媒体として価値があるのである。


でだ、ニコニコに動画が挙げられたらどうなるのか?
スポンサーは宣伝がカットされるのでゲンナリ、アニメ製作者もDVDの売り上げが減るのでゲンナリ
視聴者はいつでもタダで見れてニコニコ。
これはよろしくない。
スポンサーはアニメに金を出さなくなる、いくらニコニコで人気があっても誰もケロッグコーンフロストを食べてくれないからだ、そうなると、地上波でアニメ枠が消え、ニコニコに動画が上がらなくなる、ニコ中涙目である。


ではどうするのか、ニコニコがお金を取ってアニメを作るという方法がある。
例えば、制作費を1,500万とし、DVDが今より少しばかり売れなくなった場合。(オタクがDVDを買い続けてもDVDレンタルが激減するから。)


ニコニコのユーザー(ID数)は300万人である、単純に考えるとアニメ一本製作するのにニコ中一人当たりの資金は5円ということになるまあ、大目に見ても10円か、なんだ安いじゃないか!


ちょっと視点を変えてみよう、ニコニコではランキング上位の動画でも再生は10万程度、誰しも見たくも無いアニメに金を払いたくは無いだろう。
動画を見たいやつだけ金を払うとする。
となると大体一人当たり100円〜150円は出さないといけない、アニメ一本30分150円、ん?
ちょっと難しくなってきたのではないだろうか?
人気が無ければもっと値段は高くなる。
5万人なら300円でTUTAYA以上である。


さらに視点を変えてみよう、
物を作る時には予算というものがある、作ったけど売れませんでしたというのでは話にならない。
この点スポンサーがついているアニメはラクである、なんとか作ればよい、なんとかして作れば例えDVDが売れなくともスポンサー料の1,000万はとりあえずは貰えるのだ

ニコニコはどうだろう?
お金を払うのは1話だけということが往々にしてありうる、そうなると3話まで作っている製作会社は即涙目である。
ここら辺商品が残る物売りとは大きく違う。
前金でないということはかなりスリリングで危ない橋を渡ることになるのだが。


さらにさらに回線維持費もある、これは本来の地上波であればスポンサーが負担するもので、広告料として中間搾取されている主な部分だ。
今のところニワンゴは赤字である、アニメをニコニコという媒体に乗せて商売するならマージンをニワンゴに払わなくてはいけなくなる。
これがいくらぐらいになるのかというのははっきり不明であるが、それなりに負担になるだろう。


ではスポンサーを得て?
CMというのは消費税と同じである、企業は広告料として地上波にCMを打ち、消費者はそれと意識せず広告料込みの商品を買っているのだからその規模は尋常ではない。
視聴率1%当たり視聴者は70万程度だといわれている、深夜アニメでも1パーセントはとるのだから現状ニコニコが視聴率的な宣伝効果で対抗するには幾分無理があるように思う。


さて、小学生程度の算数と、幼稚園児程度の頭脳でニコニコとアニメの関係を見てみたが、どうだろう?
アニメの現在は間違っているし是正すべきだから我々が著作権を侵害するのも当然だ。
と楽観的に書きたかったのだが、私にはなかなか難しいように思う。


内情に詳しい方がもっと明瞭な頭脳を使って説明したほうがいいと思うが、まあ、私はこの程度だ。
正直この分野さっぱり無関係だし無知であることは承知である。
いい突込みがあればそこから良い発想が生まれるかもしれない。


さて、これからどんな天才が出てくるやら。